FX

レバレッジとは?

レバレッジとは?

FX(外国為替証拠金取引)と聞くと、必ず耳にするのが「レバレッジ」という言葉です。「FXはレバレッジが効くから少ない金額で投資ができる・・・」とか、「今、レバレッジ25倍で取引をしている・・・」いうような感じで使われていたりします。

「レバレッジ」を日本語にすると「てこの作用、行動力、影響力」という意味ですが、FX(外国為替証拠金取引)では、「てこの作用」という意味で使っています。

「少ない証拠金(保証金)で、大きなお金を動かす」ということで、レバレッジが効いているということになります。

FXのレバレッジ効果

FXも外貨貯金も為替レートの変動および、金利による差益を求めるものですが、FX(外国為替証拠金取引)と外貨貯金が大きく違っているポイントです。

FX(外国為替証拠金取引)
外貨に交換するときの手数料
1万通貨単位は、無料
1万米ドルを運用する場合に
必要な日本円
(1ドル=100円とした場合)
最低4万円(レバレッジ25倍)
円→米ドル、米ドル→円に
替える際のレート差
0.3銭(注2)
為替差益による課税
申告分離課税で税率は一律20%
元本保証
無し
外貨貯金
外貨に交換するときの手数料
預け入れ時、引き出し時に手数料がかかる。
例)1米ドル:預け入れ時に1円、引き出し時に1円
1万ドルを出し入れすると手数料2万必要となります。(注1)
つまりは、1ドル=100円のときに、1万ドル分(100万円)を預け入れた時点で、出し入れに2万円かかるので、この100万円の価値は98万円になるということです。
1万米ドルを運用する場合に
必要な日本円
(1ドル=100円とした場合)
100万円
円→米ドル、米ドル→円に
替える際のレート差
2円(注3)
為替差益による課税
総合課税(雑所得となります)(注4)
元本保証
無し
(注1):
銀行により手数料は異なります。
(注2):
FX取扱金融会社により異なりますが、最近は、米ドル/円を0.3銭あたりで設定しているところが多い。
(注3):
外貨貯金での為替レートは、FXで提示されるレートの基準とは異なっています。外貨貯金では、TTS(日本円→外貨)レートとTTB(外貨→日本円)レートが適用されますが、米ドルであれば1米ドル当たり2円差があります。
(注4):
平成27年分以降

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え 4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

少ないお金で大きなお金を動かすレバレッジって危なくないの?

FX(外国為替証拠金取引)は、レバレッジ(個人は最大25倍)がかかるから危ないなんていう意見をよく見聞きしますが、これはFX(外国為替証拠金取引)のことをよく理解できていないことからくるものです。「レバレッジがかけられること」が危ないのではないことは以下の説明を読んでいただければ理解していただけると思います。

例えば、1米ドル=100円のときに、証拠金4万円で1万ドル(100万円)を動かす。このときレバレッジは25倍です。レバレッジが25倍になると危険度は25倍なのか?答えは「NO!リスクは変わりません!」です。

「レバレッジが高くてもリスクが変わらない」、その理由は簡単です。FX(外国為替証拠金取引)が何に対して利益がでて、損失が出るかを理解していれば、なんら恐れることはありません。

1米ドル=100円の場合 必要証拠金 運用通貨数 1円為替レートが変動したときの利益・損失
レバレッジ25倍 4万円 1万ドル 1万円
レバレッジ1倍 100万円 1万ドル 1万円

この表の意味わかりますか?FX(外国為替証拠金取引)における「利益・損失」は、「証拠金の多い少ない」ではなく、「運用通貨数」によって変わるということです。

レバレッジが危険なのではなく、儲けたいという強すぎる欲があなたを危険にさらす

先の説明で、「レバレッジの高さ」が危険ではないということは理解していただけたと思います。では、「レバレッジが高い」と危ないといわれる本当の理由についてお話しましょう。

皆さんがFX(外国為替証拠金取引)を始める理由は何でしょう?誰に聞いたとしても「お金を増やしたいから」という答えが返ってくると思います。私がFX(外国為替証拠金取引)を始めたのも同じ理由からです。

中には、FX(外国為替証拠金取引)でめちゃめちゃがっぽり儲けてやりたい、そん強い気持ちを持っている方もいらっしゃると思います。その意気込みを持つことは悪くはありませんが、FX(外国為替証拠金取引)のトレードにおいては、これがあなたを危険にさらす場合があります。

それがどういうことかを説明していきます。

例えば、100万円をFX取扱金融会社の口座に入れていたとします。為替レートが1米ドル=100円でレバレッジ25倍だと、証拠金4万円で1万ドル(100万円)が運用できます。

1万ドルを運用すると、口座の100万円のうち4万円を証拠金(保証金)として使用します。そうするとまだ証拠金(保証金)として使えるお金が口座に96万円あります。

こんなとき、どうしますか?

運用する通貨数を増やしたりしませんか?FX(外国為替証拠金取引)のトレードのために、1時間を使っていたとします。1万ドルを運用して為替レートが1円動くと、1万円の価値があります。もっと運用通貨数を増やすと為替レートが1円動くことの価値がどんどんと変わります。

1米ドル=100円 運用通貨数 必要証拠金 為替レート1円変動のときの価値
レバレッジ25倍 1万ドル 4万円 1万円
レバレッジ25倍 25万ドル 100万円 25万円

どうです。口座に100万円あって、あなたの時間を1時間使ってFX(外国為替証拠金取引)のトレードをするなら、誰でも、その1時間あたりの価値(利益)をあげたくなるものです。これが利益が出る方向にトレードが進めば、ウハウハですが、損失が出る方向に進めば、想像したくない恐ろしいことになります。

大切なことは、レバレッジが何倍ではなく、自分の口座資産と運用通貨数による損益がでる割合のバランスなんです。

PAGE TOP