レンズを選択する場合、短焦点レンズ「85mm」「300mm」などと、数値がひとつしか書かれていないものと、ズームレンズ「10-18mm」「70-200mm」といったように2つの数値が書かれているものがあります。この何mmとなっているものを焦点距離といいます。
焦点距離は、ピントを合わせた際のレンズから撮像センサーまでの距離です。焦点距離が短いものは、広い範囲(広い画角)で撮影ができます。焦点距離が伸びると、撮影範囲が狭くなります。
焦点距離が何mmのときに、何度の画角で写るかということは覚える必要はありせんが、焦点距離が短いと広い範囲が写って、焦点距離が長くなると狭い範囲しか撮影できないということを覚えておいてください。
焦点距離は、撮影できる範囲が広くなったり狭くなったりする以外に、写真に写る被写体の大きさにも影響します。撮像センサーがフルサイズを基準で考えた場合、焦点距離50mmで見えるものが、人間の肉眼(裸眼)でみたイメージと同じ大きさ(1倍)と言われています。
センサーサイズ | 焦点距離(mm) | |||||||
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フルサイズセンサー | 10 | 35 | 50 | 85 | 100 | 150 | 200 | 300 |
APS-C | 16 | 56 | 80 | 136 | 160 | 240 | 320 | 480 |
※APS-Cは、センサーサイズが小さいため、フルサイズセンサーのカメラと比べると、同じレンズを使用した場合、フルサイズセンサーの画角より大きく写ります。フルセンサーサイズの焦点距離50mmに相当するのが、APS-Cは、焦点距離約80mmとなります。
フルサイズセンサーの場合において、焦点距離を50mmより長い場合は、遠くにいる人が近くにいるように撮影できることになります。逆に、焦点距離を短くした場合は、近くにいる人が遠くにいるように撮影されることになります。
焦点距離を長くしていった場合、画角はどんどんと狭くなっていきますので、焦点距離50mmで2m先の人物の顔の大きさと焦点距離200mmで8m先の人物の顔の大きさが同じになっても、顔から下の体部分の写る範囲は狭くなっていきます。
焦点距離50mmを基準として | 画角 | 被写体の大きさ |
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焦点距離が短い場合 | 広くなる | 小さくなる |
焦点距離が長い場合 | 狭くなる | 大きくなる |