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野鳥を撮影するなら必ずできるようにしておかないといけない露出補正

露出補正

◆せっかく写真を撮ったのに、暗すぎる明るすぎる。そんな悔しい思いをできるだけしないために

野鳥を撮影しにいくと、鳥が左に右に、上に下にとどんどんと移動していくために撮影条件が厳しくなることがよくあります。逆光のとき、木の枝の茂っている中で暗い中にいるとき、写っている中に空が沢山写っているときなど、カメラの自動露出のままでは綺麗にとれないことが多いです。

撮影後に、画像処理ソフトで補正も可能ですが、暗すぎるものや白く色が飛んでしまったものは、補正しきれません。綺麗な写真を見るためには撮影段階で露出補正をすることが大切です。

補正の設定に時間をかけてしまうといざ撮影しようとすると飛んでいってしまって撮影できないこともありますので、すぐに対応できるようにしておく必要があります。

◆カメラの説明書をしっかりと読んで露出補正の方法をしっかりと頭に入れておきましょう。

EOS Kiss X5を例にしますが、絞り優先モード(Avモード)では、背面の「露出補正ボタン」を押しながら、シャッターボタンのすぐそばにある「電子ダイヤル」を回して露出補正をします。

「露出補正ボタン」を押すと、背面の液晶の「露出レベル表示」が有効になり、「電子ダイヤル」を回すとプラス補正、マイナス補正ができるようになります。ファインダーをのぞいたままでも、ファインダー内の露出レベル表示がありますので、調整ができます。

「電子ダイヤル」を回すと、このようにレベルが変化するのが確認できます。

「プラス補正」・・・光を多く取り込むためにシャッタースピードが遅くななります。(手振れに注意)結果、明るく写ります。
「マイナス補正」・・・光を減らすためにシャッタースピードが遅くなります。結果、暗く写ります。

下の事例は、被写体がほとんど真っ黒になってしまうような状態からの補正ではありませんので、撮影時にマニュアル補正をしてから撮影しても、撮影後に画像処理ソフトで補正をしてもだいたい同じような結果にすることが可能です。

カメラの自動露出
カメラの自動露出
マニュアルでプラス補正
マニュアルでプラス補正
画像処理でプラス補正
画像処理でプラス補正

この写真の場合、普通にカメラ越しでなくても逆光ですので、木は暗く見えます。これを写真に撮る場合、逆光かつ、木の背景が青空のため、余計に暗く写ります。強めにプラス補正が必要になります。

カメラの自動露出
カメラの自動露出
マニュアルでプラス補正
マニュアルでプラス補正
画像処理でプラス補正
画像処理でプラス補正

順光ですが、画像内に青空の面積が多いため、明るすぎると判断され被写体が暗くなります。プラス補正をすると空の青い感じはなくなりますが、被写体優先とするためにプラス補正が必要です。

カメラの自動露出
カメラの自動露出
マニュアルでプラス補正
マニュアルでプラス補正
画像処理でプラス補正
画像処理でプラス補正

曇り空をバックにする場合も露出補正が必要なことが多いです。白い雲が写真としては明るすぎると判断されるため、被写体が暗くなります。この写真の場合、野鳥そのものがかなり暗くなっています。羽の色がどんな色かがわからないような場合は、撮影段階でマニュアル補正をしたほうが綺麗に撮れます。暗すぎる場合、画像処理で明るくできても色が綺麗にでないことがあります。

カメラの自動露出
カメラの自動露出
マニュアルでプラス補正
マニュアルでプラス補正
画像処理でプラス補正
画像処理でプラス補正

川でエサを探すコサギの場合、画面の中に水面の占める割合が多いため、暗いと判断されて明るめに写ります。そのままで撮影するとコサギの羽の色が白とびしてしまいます。(色の階調がなくなってしまう)

コサギの羽のディティールをわかるように撮るためにはマイナス補正をして全体を暗くします。完全に白とびしてしまった画像は画像処理ソフトでも補正しきれませんので、撮影段階から補正した上での撮影が必要です。

カメラの自動露出
カメラの自動露出
マニュアルでマイナス補正
マニュアルでマイナス補正
画像処理でマイナス補正
画像処理でマイナス補正
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