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「絞り(しぼり)」とは?

「絞り」は、光を通す窓のようなもので、数値が小さいと窓が大きく、数値が大きいと窓が小さくなります。

ズームレンズで、「18-55mm F3.5-5.6」といような表記があった場合は、焦点距離18mmのときの、絞り値最小はF3.5、焦点距離55mmのときは、絞り値最小はF5.6という意味になります。

絞り値の最小は、ハードの構造上の影響が大きいため、ズームレンズと単焦点レンズでは、単焦点レンズ。同じ焦点距離で、レンズ直径が56mmのレンズと67mmのレンズでは、67mmのレンズのほうが最小値は小さくなります。

絞り値 1.8 ・・ 9.5
光を通す窓の大きさ 窓が大きい
光を通す量が多い
・・ 窓が小さい
光を通す量が少ない
ピントが合う深さ
(被写界深度)
浅い(狭い) ・・ 深い(広い)

人物写真などで、人の顔部分にだけピントが合い、背景などがぼけている場合は、絞り値を最小値にして撮影をしますが、絞り値を最小にすることは、光を通す窓を大きくするということなので、「絞りを開けて撮る」とか、「絞りを開放で撮る」というような表現を使ったりします。

絞り・シャッター幕・受光センサー

 

絞り値の変化する数値は、以下のように決まっています。

絞り値(1/2段ステップ)
[1つ飛ばしの数値が1段変化となります。]
1.8 4.5 13
2 5.6 16
2.5 6.7 19
2.8 8 22
3.5 9.5 27
4 11 32

※1/2段ステップとは、光の量を0.5倍ずつ変化させる設定です。F5.6から光の量を2倍にするときは、1つ飛ばしで変化させてF4を選択。

絞り値(1/3段ステップ)
[2つ飛ばしの数値が1段変化となります。]
1.8 3.5 7.1
2 4 8
2.2 4.5 9
2.5 5 10
2.8 5.6 ・・・
3.2 6.3 32

※1/3段ステップとは、光の量を0.5倍ずつ変化させる設定です。F5.6から光の量を2倍にするときは、2つ飛ばしで変化させてF4を選択。

 

下記写真では、中央の植物にピントを合わせて、絞りを「F4.5/F11/F22」と変化させたものになります。
絞りがF4.5では、中央の植物の後ろ部分がボケた感じになります。中央の見せたい部分と背景の植物が同系色のため、中央の植物がとても目立つという感じにはなっていませんが、はっきり写っている部分とボケている部分とで、見せたい部分の違いを出すことができます。

絞りをF22にした場合、中央の植物の後ろのほうの部分もはっきり目に写ってくるため、写真のどの部分をよく見せたいのかがわかりにくくなってきます。

絞り:F4.5
絞り:F4.5
絞り:F11
絞り:F11
絞り:F22
絞り:F22
「絞り」について理解しておくべきことは、数値を上げるとピントが合う奥行き(被写界深度)が深くなり、数値を下げるとピントが合う奥行きが浅くなるということです。
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